リーダー学を学ぶとき、多くの方は、大前研一氏などの名のある評論家の本や、ウエルチのような大きな企業のCEOの本をこぞって読む人が多いと思いますが、リーダー学は、このような有名な人からしか学べないというのは間違った考えで、むしろ現場に近い人のリーダー学に学びがあることが証明されたような本です。著者は2001年に起こった。9.11の多発テロの際、ワールドトレードセンターで消火と救助に当たった、ニューヨーク市消防局のリーダーです。まず消防隊員という職業柄、火と煙と、熱とあらゆる、予想のできない危険な極限状態の中で、職務を全うしなければならなくなりますが、この極限状態で、危険に向かってゆく勇気、チームワーク、極限での判断力、こういうものを現場でチーム全体が、最高の状態で結果を発揮するために、平素、どのようなリーダーシップを行っているかという本です。このリーダー学は、実業の世界でも、家庭生活で実践的に使える内容になっています。どうしたら部下が言うことを聞くか、どうしたら、部下が意欲を持って業務を遂行してくれるかの答えがすべて入っています。よくぞ消防局という、民間ではない組織の中でここまで、組織の統率に進んだ手法を発展させていると感心をしてしまいます。この本の英文名はFirst In Last Out(最初の飛び込み最後まで残る)です。このニューヨーク市の消防局の組織文化は、リーダーがまず、一番先に最も危険な現場に飛び込み、そして一番最後までその現場に残るそうです。この消防署で亡くなった方を祭っている慰安碑には、地位の高い消防士の名前がたくさん刻まれているといいます。世の中の会社の多くには、上司が、後方から采配をふるい部下を動かす、自分が前線には、いかないという事がほとんどだと思いますが、これではスタッフの能力を完全には発揮することができないでしょう。しかしながらもし、上司が、問題の前線に真っ先に行き、そして最後までそこに残っていたらどうでしょうか? 最大のリーダー学は、率先力であるということを教えています。リーダーは、二人以上が集まれば、リーダーがうまれるわけですから、会社や組織だけでなく、家庭でもこの率先力は強力なリーダーシップをとることができる方法でであると思います。この率先力という学びは、非常に価値のある学びでありました。これ以外にもいろいろな、ノウハウがたくさんこの本には詰まっています。自分はリーダーシップが無いと思っている方、部下が言うことを気かない、部下が意欲を持って働かない、家族が言うことを聞かないと嘆いている方、この本を読んで、そのエッセンスを実践するならば状況は好転するであろう。こういう方に是非呼んで欲しい本です。
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人を動かす 火事場の鉄則 J. サルカ,B. ネヴィル,道幸 武久 講談社 このアイテムの詳細を見る |
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